夏土用
土用とは二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間のことをいいますが、一般には立秋前の夏の土用をさします。土用は土の気が盛んになり事を用うる意をいいます。夏の土用の期間を暑中と呼び、暑中見舞いを出す季節でもあります。土用に入る日を「土用入り」といい、終わる日を「土用明け」といいます。丑の日の土用鰻は一般に良く知られていますが、食に関する言葉だけではなく、夏の土用には自然現象を表す様々な言葉があります。
土用間(どようあい)
夏の土用に吹く涼しい風。
土用東風
夏の土用に吹く東風。
土用波
夏の土用の頃、南方洋上に大きな台風がある時に太平洋沿岸にうち寄せてくるうねりのある波。
土用芽
夏の土用の頃に出る新芽(異常気象で芽生えが遅れたときなど)。
土用雨
夏の土用に降る大雨。梅雨の終わり頃にあたる。
土用三郎
夏の土用の第三日目のこと。この日の天候で豊作・凶作を占う風習ある。
土用布子(ぬのこ)に寒帷子(かたびら)
物事の逆さまの例えや季節外れで役に立たないことの例え。
布子は寒い時期に着る綿入れであり、帷子は暑い時期に用いる単衣の着物。
|